2005年06月07日

伝統食・ふなずし

ふなずしとは?
●滋賀県の名産品、とても高価
●琵琶湖に生息するニゴロブナを用いたなれずし
●とてつもないニオイを発する(納豆の比ではない)
●しょっぱい、すっぱい、味も強烈

みなさんご存知?
その強烈なにおい&味ゆえに、地元でも食べられない人が多いという、悪名高きふなずし。わたしもずっと、ふなずしが大の苦手で、同じ食卓でじいちゃんやばあちゃんがふなずしを食べるのが、くさくてくさくて、もうたまらなく我慢できなかった。そんな時代もあったが、なぜか今はわたしも大のふなずし好き。あのくささがたまらん!なんて言ってるからふしぎ。その横で、いまだに顔をしかめている母がいるのだけれど。

funazusi.jpg

まんなかのオレンジ色のところは、たまご。子持ちのメスがよしとされる。

ふなを塩漬けにして、その後ごはんと一緒に漬け込むこと半年〜数年。昔は、貴重な保存食品だったんだろう。きっと大衆食だったはず。それが琵琶湖が汚染され、ブラックバスなどの外来魚が増殖して、ふなの個体数が激減した。結果、ふなずしは値上がりし、高級品となってしまったわけだ。
昔は、どこの家庭でも、ふなずしを漬けていたそうだ。味噌や梅干を仕込むのと同じように。きっと各家庭でいろんな味があったんだろうなあ。わたしの家でも、ばあちゃんがふなずしを漬けていて、毎夏お盆ごろになると、あのくさ〜い樽を取り出していたことを鮮明に思い出す。それをおいしそうに食べるじいちゃんを傍目に、わたしはとにかく、ニオイに鼻がひん曲がりそうだった。こどもにはわからないんだな、あの味は。
そして時を経て、わたしも今ではふなずしが大好きになった。なんとなく、ふなずしに呼ばれているような気がして、果敢に挑戦してみたところ、目覚めてしまったのだ!クセのあるチーズがすきな人なら、すんなり食べられそう。なんだかチーズの味に似ているのだ。おなじ発酵食品だからかな。魚のまわりのごはんももちろん食べられる。というか、わたしはこのごはんの部分が大好物。ここ、ふつうは捨てられる運命らしく、おこぼれをいただいては喜んでいるわたし。

こういう地域の伝統的な食文化って、大切にしていかなきゃいけないと思う。グローバルなこの時代、望めば世界中いろんな国の食べ物が手に入るけれど、だからこそ、地域のちいさな文化を大切にしなければ、それはあっという間に大きな波に呑み込まれ、忘れ去られてしまうかもしれない。そんなわけで、わたしはふなずしを愛していくぞ。嗜好の変化で、今の若い人たち(わたしは何だ…)はきっとふなずしってあまり口にしないだろうし、口にも合わないのかも。そんなのってかなしいな。わたしたちや、ご先祖さまたちの体をつくってきたのは、まさにそれぞれの土地に根付いた食文化なのだ。みんなのまちの、伝統的な食文化。見直して、大切にしていこう。伝統や文化を感じられない食なんて、あまりにうすっぺらだ。呼び覚ませ、味覚。

ふなは高級品。そのため現在一般家庭でつくられているのは、「めずし」なるもの。ハスやオイカワなど小魚を使って、ふなずしと同じように仕込んでいく。味はもちろん本家のふなずしにはかなわないけれど、これはこれでおいしいのだ。で、漬けてみた。

funa1.jpg

塩漬けをしたハス。

funa2.jpg

ごはんと交互に重ねていく。さいごに竹の皮をかぶせて、重石をのせてできあがり。ふなずしは長期熟成が必要だけど、めずしは短期でできあがる(1〜2週間で食べられるようになるそう)。
手間ひまかけて、じっくりじっくり時間をかけて、発酵させていく。なんて贅沢な食べ物なんだろう。ファーストフードとは、まさに対極だ。

滋賀の道の駅なんかでは、比較的安く販売されているので、興味のある方は、ぜひ挑戦してみてほしいなあ!お酒のあてにぴったり。お酒を呑めないくせに、こんな珍味がすきなわたし、もちろん片手に日本茶で。
posted by season at 16:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。