2005年10月12日

生き物王国

わたしの暮らすまちは、田舎は田舎なのだけど、決して豊かな大自然に抱かれたようなところではない。日本のどこにでもよくある、ちょっとした田舎まちだ。家の裏手に山があり、少し歩いたところにはコンクリート固めの川がある。駅へは車で15分もあればたどり着ける、けれどこんなところでも、生き物のにおいは濃厚だ。うちのトイレは屋外にある。トイレのスリッパをはこうと思うと、ぺたっ、カエル。裸足のときは飛び上がってしまう。夜、暗がりの中、水道の蛇口に手をかけるとまたカエル。ぺたり。心臓によろしくない。お風呂の中にもよくカエルが出没して、その度にわたしは真っ裸でカエルをつかまえるはめになる。玄関先の天井にはその名のとおりヤモリの親子がはいつくばっていて、夏場にはどこからともなくカブトムシが現れる。駅前の住宅地なんかに住んでいる友だちが遊びにくると、あんたんちはいろんな虫が出るからいややわ、なんて言われることはざら。裏山には多量のイノシシ。最近はイノシシのこどもが山から滑り落ちてきたこともあった。音にびっくりして家の裏手をのぞくと、もがく小イノシシ。縁の下からたぬきが出現することもあるし、夜にひびくのはキツネの鳴き声。このところすっかり見かけなくなったけど、一時は山の猿も元気だった。なんだか気性の荒いのが数匹いて、窓を開けて眺めていると、木からびゅんっと飛びかかってくるのだ。ものすごい形相で。あいつら、どこへ行ってしまったんだろう。姿を隠しているだけで、今も木陰からこっそりわたしたちの隙を狙っていたりして。まあ裏山の果物はばっちり食べられているので、どこかにお住まいになっているのだろう。
いやあ、愉快ゆかい、いろんな生き物がいる。自慢できるような美しい場所ではないけれど、どこにでもあるような場所だけど、それでもわたしはこのまちを愛してる。だってわたしはどこでもないこの場所で、こんな生き物たちと一緒に大きくなったんだから。

geji.jpg

発見するといつも、どうしてか笑ってしまうゲジゲジ。しかも巨体。なんかにくめないんだよな、こいつ。よくわたしの部屋の壁に出没する。けれど一晩たてば忽然と姿を消している。自由人なんだかな。
posted by season at 21:21| Comment(0) | TrackBack(0) | しぜん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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